炎症性腸疾患(IBD)
当院のIBD治療について
当院では、潰瘍性大腸炎、クローン病など「炎症性腸疾患」について研鑽を積んだ医師が、患者さん一人ひとりの症状と向き合い、快適な日常生活を送るためのサポートを行っています。
IBDは長く付き合っていかなくてはならない病気だからこそ、うまく体調をコントロールしていくことが重要です。
私たちもしっかりサポートいたしますので、まずは病気について知り、一緒に改善方法を考えていきましょう。
炎症性腸疾患(IBD)とは
炎症性腸疾患とは、通常は自分の体を守る働きをする免疫機構が何らかの原因によって異常をきたし、腸の細胞を攻撃して炎症を起こす病気です。
炎症性腸疾患には大きく分けて「潰瘍性大腸炎」と「クローン病」の2種類があります。
現在、日本国内では潰瘍性大腸炎は約22万人、クローン病は7万人ほどの患者数がいると想定されています。
繰り返すお腹の不調・便の違和感、不快感がある場合は一度検査を受けてみることをおすすめします。
特にクローン病は、認知度の低さや、血便症状が少ないという背景から、ストレス性の腸炎や過敏性腸症候群と間違われることも少なくありません。
下痢や腹痛、口内炎ができやすくなった、お尻が痛くなってきたなどの症状がある際は、お気軽に医療機関を受診してください。
当院のIBD治療の特徴
IBDの主な症状は、慢性的な下痢や血便、腹痛などです。
潰瘍性大腸炎の場合は常に悪い状態が続くのではなく、症状が軽くなったり(寛解)、悪化したり(再燃)するため、受診のタイミングを逃す人が少なくありません。
また、ストレス性の不調とも間違いやすいことから、正しい診断を受けるまでに時間を要してしまう方も多くいらっしゃいます。
当院では、これまでに学んできたIBDの知識や実際に目にした症例をもとに、その方にとってより適切な治療や生活改善方法をご提案いたします。
また、内視鏡を用いる検査も患者さんが不安を感じないよう、できる限りの負担軽減に努めます。
IBDと上手に付き合って行くために
IBDは、ともすれば一生付き合うことになる病気です。
経済面でのご心配もお聞きして、納得できる治療法をご提案しますのでご安心ください。
難病の認定を受けることで医療費助成の申請もできるようになりますので、まずは「正しい診断」を受けることから始めましょう。
IBDは、早期に治療を開始することで、手術を回避できる可能性は大いにあります。
治療や生活について、担当する医師にはどうぞ気兼ねなくお話しください。
そうやって胸の内を打ち明ける場所が当院であれば、とてもうれしく感じます。
診療の流れ
「腹痛が続いている」「便の様子がおかしい」「便秘が改善しない」など、IBDの始まりは些細な体調変化であることがほとんどです。
まずはお気軽に、体調不良の相談に通うつもりでお越しいただけたらと思います。
患者さんの症状についてお話を伺い、必要に応じて内視鏡検査などの精密検査を行います。
潰瘍性大腸炎、クローン病の可能性が見受けられた場合には、患者さんにも分かりやすいよう病気について説明を行います。
今後の治療や生活の中で気をつけるべきこと、治療費についてなど、患者さんに知っておいていただきたいことは全てお話いたします。
患者さんに寄り添うIBD治療を目指して
繰り返しになりますが、炎症性腸疾患の原因は、まだ解明されていません。
特効薬や明確な治療があるわけではなく、放置して治るものでもありません。
寛解したと思っていたのに、またすぐに再燃期に突入してしまうこともあるでしょう。
重症化すると潰瘍が深くなって穿孔を起こすこともありますし、病気になってから長期間経過すると大腸がんを合併する可能性もあります。
しかし、IBD治療は日々進歩しています。
かつては使用できなかったお薬が安全に使えるようになるなど研究も進んでいます。
当院ではそういった最先端の技術や知識を日々吸収し、患者さんにいち早く還元したいと思っています。
不安なお気持ちも治療に対する疑問も全て受け止め、患者さんと一緒に病気と向き合いながら、治療やサポートに尽力してまいります。
適切な治療を受けるために、まずは正しい診断を
IBDで何よりも大切なのは、「正しい診断」です。
IBDはよく、ストレス性の下痢や感染性腸炎と間違われることがあります。
似通った症状に惑わされず正確な診断を行うには、やはり専門知識が必要です。
長年IBDを専門に診察している当院では、十分な知識と診療経験をもつ医師が的確な診断を行います。
そうすることで、多くの患者さんがスムーズに治療をスタートなさっています。
セカンドオピニオンもご検討ください
IBDを患っておられる方の中には「過敏性腸症候群と言われたが治らない」とお困りになって当院を受診された方もいらっしゃいます。
その方は、精密検査によってIBDであることが分かりました。
ご自身で納得できないこと、不安が解消されないことはセカンドオピニオンを求めるのも一つの選択肢です。